金融HPCって面白い
わけあって金融グリッド/金融HPCをにわか勉強中。。なかなか面白い。
金融業界では、特にリスク管理の分野において多くの適用事例があります。例えば、数学的に厳密な解を求める方法が見つかっていないデリバティブ商品の価値をモンテカルロシミュレーションで求めるケース(シミュレーションによるプライシング)、金利モデルに従って数万本以上金利の変動シナリオを発生させて自行ポートフォリオへの影響を計算するValue at Risk(モンテカルロVaR)、数百日分に遡って過去の条件を当てはめ自行ポートフォリオの損益の分布やワーストケースを推定するヒストリカルシミュレーション(ヒストリカルVaR)など、金融工学技術の計算で効果が見込まれます。米国金融機関のWachoviaやCharles Schwabの事例が公表されておりますが、欧米の大半の大手金融機関がグリッド技術を取り入れているという調査報告もあります。
CTCとGemStone、金融システムにおけるグリッドコンピューティングビジネスで協業
GemFire EDFはこれらのボトルネックの解消策として、データ領域をディスクよりも高速なメモリに展開(キャッシュ)するとともに、複数のノードに分散して保持することでネットワーク負荷を軽減した、Low Latency環境(高速データアクセス環境)を提供します。なおかつ、レプリケーション機能による同期・非同期制御が可能で、サーバー間のデータ保証および遠隔地間でのデータ連携やディザスタリカバリサイトの構築も可能です。
GemStoneとはなつかしす。SmalltalkのODBとか作ってた会社だ。金融グリッドで生き延びてたんですね。
CTC、金融向けグリッド検証施設「金融HPCラボ」開設--HP、インテル、MS協力
金融HPCラボでは検証環境に、Intel Xeon 5500番台のCPUを載せ、マイクロソフトの「Windows HPC Server 2008」を搭載した、日本HPのブレードサーバが提供される。検証環境の規模は1000コアで、今後順次拡張する予定。
金融グリッドはx86サーバーを数100ノードとか並べて、InfiniBandで結んで低遅延なクラスタを組むのが一般的みたい。それと、こういうHPC向けのx86サーバーにはPCIスロットが多めに用意されてて、来年あたりからNVIDIAとかのグラボを積んでGPGPUをやろうという流れのようです。
それで短時間にアービトラージの計算とか済ませて、フラッシュ取引(HFT)でさくっと儲けるみたい。
有料配信7月20日号にて、ゴールドマンの決算を特集したときにゴールドマンが採用したと思われるHigh Frequency Tranding System が広く関与したためにトレーディングの高収益が出たと思う、と書きました。
前に書いたエントリ:もしかして史上もっとも稼いだ言語、APL