スティルハウスの書庫の書庫

はてなダイアリーで書いてた「スティルハウスの書庫」を移転してきました。

FPGAエクストリーム・コンピューティング第4回が終わりました。

FPGAエクストリーム・コンピューティングの第4回ニフティで開催されました。今回はこんな内容:

GPU設計者の方がFPGAGPUを比較するというとても貴重な発表でした。均質な浮動小数点演算を大量にこなすという用途においては、GPUの独擅場なのかなという印象です。開発コストも低いですし。JP MorganのFPGAによるHPC事例ではGPUFPGAを比べた上で両者を併用しているそうですが、どういった点でその違いが現れるのかが知りたいところです。それを理解するには数学とハード両方を知る必要があるわけですが。。また、HPCではなくビッグデータ処理では非均質かつ整数中心の演算や、たくさんの同期を必要とする処理、I/O直結したい処理などが主体となるので、Netezza等がなぜGPUではなくFPGAを使っているのか? という理由はこの辺りにあるのかな? と想像してます。

C言語によるソフトウェア実装をどのような過程を経てFPGAによるハードウェア実装にしていくかをわかりやすく解説されてて、こちらもとても濃い内容でした。やはりFPGAにとっては数値演算は重荷で、要件に応じてきめ細かにビット精度を落としてくプロセスが最適化のキモのようです。同じ点はJP Morgan事例でも指摘されてますね。しかしmarseeさんのようなエキスパートのスキルがあれば、ニューラルネットの重い演算も古くて安い(たぶん電力性能比も高い)FPGAボードに載せることができる、という見方ができるかと思います。

高位合成言語を個人で作ってる人って、JavaRockのみよしさんかたばたさんくらいしかいなさそうですw たばたさんの指摘のとおり、ハードの人にとってCは高級言語でも、ソフトの人にすれば「なぜ今Cか」って思います。どうせなら、関数型言語スクリプト言語、宣言型言語のおいしいところや、ハード開発のパラダイムにぴったりあうところ(並列性の表現とか)を持ってきた、真に高級と言える高位合成言語(Bluespecとかそうかもしれませんが高そうで使えない)があっていいと思います。Neon Lightはスクリプト言語の手軽さやプロトタイプOOPの生かしどころとか面白いですね。もうひとつ重要な点は、大手ベンダーではなく個人によるオープンソース開発として高位合成をやるってこと。大規模なASIC開発が難しくなりつつある今後、オープンソース・コミュニティ主導のハード活用や高位合成を使ったお手軽なFPGA開発が盛り上がってくることに期待したいです。

MapReduceアプライアンスやOpen Netezzaみたいなものが作れたらいいなあ〜という期待ですw

まとめなど

運営など

  • 第2回からの繰越:18740円
  • ビール+ピザ代:52804円
  • 今回集金:67500円
  • 次回繰越:33436円

一人1500円はちょっと多かったようです。次回は1000円で!

今回は日曜日にも関わらず出勤いただきお一人で運営のお手伝いをいただいたニフティの岡田さん、いつもいつもありがとうございます!m(__)m

次回は2〜3月あたりを予定しています!