スティルハウスの書庫の書庫

はてなダイアリーで書いてた「スティルハウスの書庫」を移転してきました。

ソニー製BDレコーダーのWeb連携サービス 「Chan-Toru beta」が #appengine と #slim3 を採用!

Google App Engine始まったな!って感じです。

ソニーの100%子会社であるVisionartsさんが、スマートフォンやPCブラウザ、iPad等からソニー製BDレコーダーの録画予約をできるサービス「Chan-Toru beta」を運用開始しました。


Google App Engineで動いているよ! 家電+クラウドだ!

このサービスのすごいところは、ご存じGoogle App Engineで開発・運用されている点です。つまり国内のどこかのデータセンターで専用サーバーが動いているわけじゃなくて、Google検索とかGmailと同じGoogleのクラウド(たぶん北米にある?)で動いているサービスなんですね。自分のリビングのBDレコーダーがGoogleクラウドとつながって録画予約をこなしているって、なんかすごく未来な感じがします。

さっそくiPadで試してみました。上記サイトに載っているURL「https://chan-toru.appspot.com」(appspot.comはApp Engineのドメインです)をiPadのSafariで開きます。まずはログイン画面が表示されるのですが、ここで面白いのが、ユーザー認証方式としてOpenIDを採用している点です。つまり、自分のGoogleアカウントやmixiアカウント、Yahooアカウント等でログインできるので、Chan-Toru用に新たにユーザー登録する必要がありません。家電+OpenIDだ! Googleアカウントで録画予約するってのも、今どきのWebサービスですね。

ログインを済ませたら、手持ちのBDレコーダーを登録(画面に表示されるパスワードをBDレコーダーに入力します)して準備完了です。

番組表や番組検索結果からの予約・予約確認・口コミチェック・つぶやき...

Chan-Toruは、思ったよりも高機能で本気なサービスでした。Web番組表からお好みの番組を選んで予約できる機能は、特にiPadでは便利です。リモコンと格闘しながら予約する必要がなくなります。それと、App Engine開発者としては「番組のキーワード検索」が特に興味深かったです。こういう日本語の全文検索をApp Engineで実装するのは、なかなかワザが必要なはずなんです。。今度Chan-Toruの中の人とお会いするときに、このあたりの仕組みを聞いてみたいです。

番組予約の他にも、予約一覧の確認や、録画済みビデオの削除までできます(BRAVIAリンクより便利じゃないかっ)。それにTwitter連携や口コミ機能まであって、かなり開発に力の入ったサービスってことがわかります。


なんとSlim3で動いているよ!

それと、App Engine開発者にとってもうひとつメチャクチャ興味深い点があります。「ライブラリ情報」をクリックするとChan-Toruが利用しているライブラリの一覧が表示されるのですが、そのひとつとして「Slim3」がクレジットされています。

このSlim3とは、Seasarで有名なひがやすをさんが開発したApp Engine専用のフレームワークです。App Engineが標準で提供するJava用のデータストアAPIであるJDOは、実はあまり使い勝手やパフォーマンスがよくないのですが、Slim3はそうした欠点を解消する便利で高性能なデータストアAPIを備えています。国内のApp Engine開発者の間では徐々にデファクトスタンダード化しつつあり、実開発での利用例も報告され始めていましたが、ついに大手のサービスでも正式採用されたわけです。あっぱれSlim3!

appengine ja night #9にChan-Toruの中の人来る!

というわけで、リビングの家電製品がGoogleのクラウドとダイレクトに連携して便利機能を提供してくれる...なんていう素敵な家電の未来像を先取りしたChan-Toru、開発者の方の心意気に拍手したいです! 実はChan-Toruの中の人にお願いしまして、appengine ja night #9で15分ほど簡単に発表いただくことになりました(もう満員ですが..すみません)。皆さんでいろいろ聞いてみましょう!